2022/07/29 15:33

 ”コロナ以外にもウクライナ、旧統一教会、サル痘などと世情はにぎやかですが、その陰で『食』の問題が深刻に!?”
 
 6月から日曜種思考セミナー「種の社(たねのやしろ)」(岡崎 仁壽講師)に参加しています。
食の問題をタネから考えてみようというセミナーです。
 実は以前から学校給食の有機化を考え、自治体に提言していく中で、「食」の問題をメンバーで勉強してきました。
行きついた先に「種子法廃止」「種苗法改定」などから私たちの食を守るために、『種子を守る会 香川』へと発展してきました。
 
 岡崎講師はその中で知り合った仲間です。
 月と種の関係とか、種と発酵の話とか、様々な生態系が繋がりあっている話など面白いセミナーです。
 でも、その『種』が一部の企業の『儲けのタネ』にされようとしている現実が私たちの生活を脅かしています。
現状でも飼料・農薬・肥料を海外に依存しているので、自給率で優等生のコメでさえ実質10%程度と考えられます。
野菜も、そのタネの90%は海外生産ですので実質は8%の自給率。

 今後、国際穀物メジャーが日本に本格的に進出してきたとき、
コメのタネの育成者権を握られた場合、2035年には6.6%になってしまうと想定されています。
 食料は外国から買えばいいという考えが標準になっているようですが、今の日本の経済力では、ますます海外依存率のあがる中国に買い負けするのは自明の理。

 ハウスや工場のAI管理栽培が注目を集めていますが、穀物栽培には使えない農法です。
 それ以前に、上図のように地域の植物の根と繋がりあう糸状菌のネットワークが豊かな土壌こそが、生物の多様性を育み、稔り多い環境を約束してくれるのです。
 本来、田んぼには5668種の生物と2075種の植物が共
生できる能力があるそうです。その中の1種が私たち人間だと思えば、農業に市場原理を持ち込むのはとんでもないことです。欧米並みの「食の安全保障」を確立すべきです。
 
 コメ・麦・大豆ぐらいは農家が安心して生産し続けられる金銭的補償をすべきで、海外に高価格で売れる商業的農産物よりも、環境保全にも貢献している国民食糧の生産農家をこそ支援すべきです。
 それが出来るのは政府だけだと思っている人が多いのですが、私たち一般市民や地方行政でも出来ることはあります。
 今治市では学校給食を有機化することで、地域の農業が変わり、県外から注目を集め、農業の未来が開けてきています。もちろんそれを支える「今治市 食と農のまちづくり条例」があり、愛媛県には「種子条例」も制定されています。全国ではたくさんの道県が条例を制定しています。
 今度は善通寺、香川県の番です!種を守り、豊かな自然を守り、次世代を切り開く子どもたちを守り、ともに未来を目指す町を作りましょう。