2016/08/19 09:28
多分、蕪村が詠んだのはもう少し先のことだと思うけど、
年々早くなる新米時期。
出始めの新米は特にこの感じが強くでています。
『 新米も まだ艸(くさ)の実の匂ひ哉 』
新米を農家に取りに行って帰るハコバンの中は
むせかえるような匂いに包まれますが、
八月の新米はまさしく草の実の匂いです。
それでも倉庫で眠ってるうちに熟成するのか、
精米してみるとその輝く艶からも芳しい新米の香りが立ち上がります。
個人的には10月の新米が好きなんですが、
『稲かれば小草(おぐさ)に秋の日の当る』
これが好きですねえ。
秋が深まり陽が低くなって、
稲刈りのあと畔の小さな草の葉にも陽が当たりやがて紅葉していく。
新米の味にも風情が含まれてきます。
『新米の坂田は早し もがみ河 』
蕪村の頃から庄内平野は米どころ。
やっぱし新米を待ち焦がれる気持ちは今も昔も変わらないようですね。
加賀の銘米「夢コシヒカリ」は9月半ばには新米を紹介できます。
今しばらくの我慢、我慢。