2016/07/09 08:23

文豪、森鴎外のほうが有名だが、
食と健康の仕事をしている人間にとっては
エゴの塊で多くの死者を出さしめた軍医総監としての森 林太郎の方が気になります。


明治になり、西洋医学が急速に普及し始める頃、すべての病気の原因は細菌によるものだとされ始めていました。
まだまだ栄養学なんてなかったんでしょうね。
ドイツのコッホの細菌学を国費で学んできた森 林太郎は、
当時陸海軍の兵隊に蔓延していた脚気も何らかの細菌のせいだと考えていました。

海軍の軍医、高木兼寛が西洋と日本の食事とを比較して、
麦食が脚気予防になるのではと考え、実施したのとは正反対です。
森 林太郎はあくまでも白米ご飯に舞い上がり、
日清戦争では戦死者293人に対し、脚気による病死者3944人も出してしまったのです。
(のちに「米姫」という小説を書く・・・・ウソですよ)
日露戦争では3万人近くも脚気で病死させています。
自分の過ちは死ぬまで認めることもなく、他者(例えば北里柴三郎)の成功を嫉妬に狂って批判し続けるなど、
人間としてはちょっとどうかなぁと思える人物でしたが、
小説家としては今日に至るも文豪としての地位を確立しています。
嫌なヤツですね。
ダイシモチのひと粒でも食べさせてやりたいくらいです。(^-^;